沖縄の海浜構造とウミガメの産卵

初夏~秋にかけて沖縄ではウミガメが砂浜に上陸し産卵を行います。

沖縄は砂浜が多く、ウミガメの産卵地が沢山あります。

 

ウミガメの産卵場所である」沖縄の砂浜の構造を見てみましょう。

沖縄の砂浜はさんご礁由来の堆積物によるものが多いです。 下の写真は一般的な沖縄の砂浜の様子ですが 海岸線では波の影響を受けながら砂浜を形成します。砂浜の後背部には海岸林が形成されます。

・沖縄の海浜構造

砂浜の構造を見ていくと 海水面の干満の変動により前浜と後浜に分けられます。

前浜(まえはま) forceshore ・・・満潮時海水に浸かる部分

後浜(あとはま)  backshore  ・・・高潮や台風時のみ海水に浸かる

 

また、後浜の陸側部にはグンバイヒルガオ等が繁茂する「草本帯」がありその後ろに「樹林帯」があります。ウミガメの卵は、水没すると窒息死するため、産卵場所は、海水に浸からない「後浜」であり、「草本帯」に産卵することも多いです。

 

上の写真でも撮影時は草本帯に卵が埋まっているのを確認しています。

では、次にウミガメの産卵する後浜について植生状況と植生基盤をみてみましょう。

後浜を見ると海側から陸上に向けて植生の変化が分かると思います。

海側から 無植生(砂浜)→草本植生帯→木本低木植生帯→低木樹林帯→高木樹林帯  と変化しています。

 

この変化は、植生基盤土壌(底質)の安定具合と大きく関わります。

 

青で囲まれている部分は、波浪や沿岸流により砂が移動する漂砂現象が起こっており、 堆積したり、浸食されたりを繰り返しているため、低質の移動により樹木が生育できないのです。

 

海浜はこの漂砂現象が頻繁で植生が見られない不安定帯

台風や高波時には起こるために草類しか生育しない半安定帯

あまり起こらないため樹木が生育する安定帯に分けられます。

 

先にも述べたようにウミガメの卵は水没しない場所に産む必要があり、砂浜の陸側の半安定帯で産卵することが多く、樹木帯(低木帯)に入り込んで産むこともあります。

低木帯で産卵するアオウミガメ(久米島)
低木帯で産卵するアオウミガメ(久米島)