クビワオオコモリの分布

 

南北に長い琉球列島では幅広い気候的特徴を持っており、台湾、八重山諸島~奄美群島まで気候も大きく違います。そこに色々な生物が分布しています。

 

琉球列島全域に分布するものもあれば、1つの島にしか分布しないものもいてそれを島の固有種といいます。久米島には固有種が多く、クメジマボタルやキクザトサワヘビが有名です。

 

南北にある一定の場所まで連続的に分布するというが一般的ですが、間を飛ばして南と北に分布する生き物もいるんですね~

 

その一つがオオコウモリです。

日本には、オガサワラオオコウモリとクビワオオコウモリの2種が生息していますが、このうち南西諸島に分布するのがクビワオオコウモリです。

 

クビワオオコウモリは名前のとおり、首輪のような白い模様が首筋にあります。

コウモリと行っても洞窟に住むのではなく森林で生活します。昼間は樹にぶら下がり休んでいて夜になると活発に動きます。

果実を食べるいわゆるフルーツバットで他の昆虫食のコウモリのように超音波を発さないのも大きな特徴です。

 

久米島には生息してないとされていますが(数回オオコモリらしきものは目撃したことがあります)、沖縄本島や石垣島に住んでいた時はよく見かけました。名護市の団地に住んでいた時、敷地内のモモタマナの中からいきなりバサバサ出てきて驚いた記憶があります。モモタマナの実も食べるんでしょうね。ほんと、バサバサ音をたてて飛ぶので、飛び方でほかのコウモリとすぐに違いが分かります。

 

 

(森林内のクビワオオコウモリ 西表島)

 

 

 

さて、このクビワオオコウモリは南西諸島に4亜種、台湾に1亜種に分類されていますが、その分布を見てみましょう。

亜種というのは種をさらに分類したもので、この場合5つの亜種が全てクビワオオコウモリという種になります。琉球列島は、海を隔てた島がたくさんあるためそれぞれが交雑できない条件で生息するために長い年月の経過により、地域特有に分化が進み微妙な違いが生まれ、亜種とされているものが多くあります。(ちょっと模様の形が違うとか、色合いが濃いとかそういう違いです)



台湾のタイワンオオコウモリ、八重山諸島のヤエヤマオオコウモリ、沖縄島と周辺離島のオリイオオコウモリ、南大東島のダイトウオオコウモリ、口永良部島やトカラ列島の一部の島々のエラブオオコウモリです。

つまり、沖縄と口永良部、トカラ列島にはいるのに奄美郡島にはいなんです。

 

大昔、沖縄と奄美が繋がっていた時代からトカラ海峡は存在したので、トカラを挟んで南北で同じ哺乳類が分布するのは珍しいです。

 





 

台湾、八重山諸島に分布し宮古島には分布しないのは、「生活をする森林が少なかったからかなぁ~」と想像できますが、奄美大島や徳之島を飛ばしてトカラや口永良部島に生息しているって摩訶不思議・・・

奄美大島は生活する森林も発達しているし、食料も沢山あります。天敵を考えても沖縄島と条件はあまり変わらないと思います・・・・

・・・何ででしょうね??

「コウモリは海を飛んで渡れないだろうから・・・もともといなかったor絶滅したのかなぁ??・・・もしかしたら、台風に巻き込まれて沖縄島のオオコウモリがトカラまで流れていったんじゃないのかなぁ??」とか色々な想像がつきません。

 

このように飛び地で分布するものが琉球列島には結構います。