オカガニ類

沖縄にはオカガニ、ミナミオカガニ、ムラサキオカガニ、ヘリトリオカガニ、ヒメオカガニ、ヤエヤマヒメオカガニの6種のオカガニ科が生息することが知られています。

 

久米島では、オカガニとミナミオカガニが多く観察できます。

 

抱卵しているオカガニ
抱卵しているオカガニ

オカガニもヤシガニと同じく、幼生期を海中で過ごしその後陸上生活します。

腹部に抱えた卵が孵化すると、波打ち際で幼生を海に放つ。そのため繁殖時期になると海岸付近で観察できる。

5~10月の間抱卵している雌個体が見れたので、ヤシガニより繁殖時期が長いような印象を受ける。



・オカガニ 〔Discoplax hiripex〕

十脚目オカガニ科

 

久米島で最も普通にみるオカガニ科の生き物。拳サイズくらいの個体が多く初めてみたら「大きいカニだ」とおもうかもしれない。

幼生期以外を陸上で生活し、海岸近くの草地や海岸林などで巣穴をよく見かける。

繁殖期は夜の道路を頻繁に歩いているのでぜひとも観察してもらいたい。


・ミナミオカガニ 〔Cardisoma carnifex〕

十脚目オカガニ科

別名オオオカガニとも、オカガニよりも一回り大きく、眼柄が長く左右のはさみの大きさが違うことで区別できる。

マングローブ湿地を好みオカガニと生息場所のすみわけるらしいが、久米島にはマングローブ湿地環境が少ないためか同じ場所にいることが多い。


・ムラサキオカガニ 〔Gecaroidi lalandia〕

十脚目オカガニ科

沖縄ではかなり稀少なようで久米島での記録もないっぽい。

他種に比べ眼と眼の間の間隔が狭いので区別がつく。

写真のムラサキオカガニはカニ好きの友人が久米島で見つけたもの。

幼生期を海中でプランクトン生活(浮遊生活)する陸生甲殻類(ヤシガニやオカヤドカリなども)は、海中を漂い他の島に分布を広げてきたと考えられる。

従って、久米島に生息しない種であってもどこか南の海から流れ着いて偶発的に生息する可能性がある。

久米島にお越しの際には、よりレアな陸生甲殻類を探してみるのもいいかもしれない・・・かなりマニアックなカニ遊びです。



・ロードキル

夏の繁殖期は卵を抱えたオカガニが放卵(放幼生)のため海岸に移動します。道路を横切る時、車にひかれて潰れているオカガニを度々目撃します。

久米島でもオカガニがそこら中を歩行しています。1週道路やイーフビーチの前の通りなんかでも目撃しますよ。

夏の海岸沿いの道を走行する場合は細心の注意を・・・


・護岸とオカガニ

護岸を降りる抱卵中のオカガニ(下)と上るオカガニ(上)
護岸を降りる抱卵中のオカガニ(下)と上るオカガニ(上)

久米島の北西部の海岸はオカガニがたくさん道路や海岸を歩いています。 海側の道路沿はほとんどが垂直式の護岸構造物が設置されていますが、オカガニは障害物となる護岸を一所懸命、登り降りしながら海に向い、放幼生し、また登り降りして陸に帰っていきます。

このように生き物の動く方向に横断的に障害物がある場合それを乗り越えていかなければなりません。

護岸の存在がオカガニの繁殖にどれくらい影響しているのかは定かではありませんが、放卵する雌個体にとっては、体力の消耗や到達時間拡大による捕食の可能性が増えることが考えられます。

また、海中生活を終え上陸した幼い個体は登ることができるの??等の疑問もあります。

護岸と繁殖活動の相関性については、想像の域ですので今後の一つのテーマとしてフィールド観察をしていきたいです。